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私はようやく家に帰ることを許された。



家までは修斗くんが着いてきてくれた。



「わざわざごめんね、遠いところまで…」




「まずは朝倉さんの心配しなよ」




と言われ自分の格好を見てみる。




見た目は大したことなくても、やっぱり肩の傷が目立つ。




「…こんなに傷をつけられても俺に相談してくれなかったんだよね…」



修斗くんが悲しそうな表情をするのを見て、私は焦った。




「ごめん。修斗くんが心配してくれるって分かってたから」




と言うと、彼はそっと笑った。




「もう何も心配しなくていいから」




彼は私の肩にそっと上着をかけてくれた。