でもな、それはあんまり現実的じゃないんだよな。
なぜかって?
輝羅くんが油断するわけないから。
自分で言うのもなんだけど、彼は私への執着度がすごいから油断なんてするはずがない。それは分かってる。
となると…どうすればいいんだろう。
「…お!莉桜!」
「へ?」
私ははっと我に返る。
「話聞いてたか?」
「なんの?」
「土日のデートの話」
「ああ…楽しみだね」
とりあえず、従順なフリをしておこう。
笑顔、ぎこちなかったかな。
そんなことより従おうとしていることを示せばいいんだ。
「お?やっぱり?ようやく莉桜も素直になったんだな、かわいいよ」
もう“かわいいよ”なんて言われても全然ドキドキなんてしない。



