マシュマロより甘く、チョコレートより苦く




なんでかって言われても、それは私の趣味だから理由もなにもないけど。



そうだ、こんなこと考えてないでご飯作らなきゃ。



お母さんが夜勤だったり仕事が遅くなったりすると、自然とお腹が空く。そしてそんな私に、お母さんは料理を教えてくれた。



私は台所に立って、料理の支度を始める。



ちょっと遅くなっちゃったし、簡単に済ませていいよね。



たぶんお母さんは私の身体が大丈夫かとかどうのこうの言うんだろうけど、我慢我慢。


確かに怪我したところは痛いけど、いつまでも痛がっていたって仕方ないし。



お母さんだって仕事してるんだから、私がそれを支えなくちゃじゃん。



お母さんは、お父さんとはやめに離婚したからなのか頑張ったからなのかは分からないけど割といい仕事に就くことができたらしい。



あーそれは、給料面でも、環境面でも、ね。



だから私はアルバイトもしなくて済んでいるし、部活にも入れているし、高校にも行けている。



母子家庭だとなかなか経済的に厳しいと聞いたことがあるけれど、うちみたいな例は稀だと思う。



本当にお母さんに感謝だよね。



この前気づいてもらえなかったことに怒っちゃいけない。



これ以上、お母さんに負担をかけちゃいけない。



…やっぱり私、誰にも相談できないじゃん。



私は力なく笑った。