「まだ痛むんだよね。お大事にね」
「うん」
そういえば最近部活にも行けてない。
もともとあまり行かなくてもいい部活だけど、私的には好きだから行きたかったのに。
「そういえばさ、あいつサッカー部を辞めたらしいよ」
と萌映。
「え…?」
私は目を見開いた。
「知らなかったの?」
逆に驚かれる始末に。
「どうせ放課後とかも会うんでしょ、その時に聞いてみたら?」
「…いや、今日は会わない」
「珍しいね。どうしたの、もしかして有賀が変なことした?」
萌映が心配そうに聞いてくる。
チャンスだと思った。
「あのね、実は—」
「朝倉さん」
私が話そうとすると、それは誰かによって遮られた。



