もし、現ミスターの蓑島さんがワガママ言ったらクラス替え再開するんだろうか。

もしそんなんなら、蓑島さんお願いします。ワガママ言ってみて。

なずなと同じクラスになってみたかった…なんて。




「ところで話題の人物、橘伶士。チカから聞いたぞー?東光ストアで」




春休み前と比べて、陣内髪無くなった。坊主になってる。

…ではなく、陣内はそんな坊主頭ながらも、ニヤニヤと意味ありげな笑みで、俺に何かを訴えているようだ。

いやいや、チカから聞いたという話は旬の話題だろ。俺の。

「足繁くお見舞い行ってたって?献身的だなー?病院愛?」

冷やかしだ…と、思いながら、カバンを下ろす。

「彼女のお見舞いに毎日行くのは当たり前だろ?」

普通に思ってることを返答すると「伶士、おまえマジメか」と颯太に突っ込まれる。

え。普通だろ。

「真面目だよ。本気だし」

「おおっ。言うなー」

俺の普通に答えたつもり発言に、颯太までもがニヤニヤしてしまった。

冷やかし?…なぜ!

「伶士♡なずぽよカップル誕生のおかげで、女子たち新学期なのに葬式みてえだぞ?」

「んなバカな。…トイレ行ってくる」