孤独なヒロイン



「でもね、寛太の顔見るだけで落ち着く自分がいた。あれ、痩せたのかなとか。ちゃんと食べてるかな?とか。そんなこと考えてた。」



「俺も莉沙の顔見るだけで落ち着いたよ。今日は髪下ろしてんだなとか体育の日はお団子だなとか。そんなこと考えてた。だから留学するって聞いて顔が見れないのが辛いって思った。」




「寛太…」



「でも少なくとも莉沙のやりたいことの一つに留学があるなら行ってきて欲しいって思う」



え?



「莉沙、英語好きだろ?」




「なんで知ってるの?」