地味で根暗で電信柱な私だけど、あなたを信じていいですか?

「さっき何気なくドアの窓を覗いたら佐藤さんの姿が見えたんですぅ。あれ、絶対に佐藤さんですよぉ」
「……」

 長野ちゃん。

 それ、マナー違反だから次からやめようね。

 ……じゃなくて!

 私は軽い動揺を抑えながら言った。

「他人の空似ってことはない? 佐藤さんほどじゃないけど爽やか系イケメンはいると思うよ」
「あれは佐藤さんですよぅ」

 長野ちゃんが不満そうに口を尖らせた。うん、やっぱり怒った顔も可愛い。