その回数、連続で5回。

見終わった彼女は満足したのか、再び生放送の情報番組にテレビ画面を戻す。
画面に表示された時刻は午前5時58分。


「朝から眼福」


うっとりするような声をテレビに向けた後、彼女がこちらを振り返った。


「ひゃ! まろちゃん起きてたの?」


俺に見られていたことに気付いてなかったのか、驚いた顔をする。

すっぴんの彼女は眉が薄いこともあり幼く感じる。



「んーいま起きたー」


あくびをしながら答えて、ベッドに寝たまま布団をめくって見せた。

のそのそとパジャマ姿の彼女がベッドに潜り込んでくるので、温もりを分け合うように抱き寄せる。


現在午前6時。

今日は7時30分に出勤だから、あと30~40分は眠れるはず。


彼女を抱きしめたままベッドサイドテーブルに置いたスマホでアラームを再度セットする。


彼女の柔らかい体の感触とほのかに甘い匂いが眠気を誘い、


「もっかい寝るぞ」


抱き寄せたまま目を閉じた―――――――