──ピピピピピピ……。



鳴り響くスマホのアラームを止める。


……なんか体が熱い。


枕元に置いた体温計を脇に挟むと。



「嘘だろ……」



38度。……これは休み確定だな。

仮に下がって遅刻して行ったとしても、また冷えて酷くなったら長引くだろうし。


ゆっくり体を起こし、床に足をつけるも、頭がガンガンして立ち上がれない。


でも、何か食べないと力出ないし。
学校にも連絡しないといけないから、ずっと寝ているわけにもいかない。



「よっこいしょ……」



四つん這いになってリビングに向かい、壁に手をつけながら立ち上がる。

冷蔵庫から水を、棚からプラスチックのコップを取り、水分を補給。


以前熱を出した時、コップを落としてしまったことがあり、それ以来、体調を崩した時は落ちても割れないコップを使っている。

お気に入りのコップが粉々に割れた上に、両手ともケガしちゃって。

悲しいし痛いし寂しいしで、あの時は泣きながら掃除したな。



「ふぅ……」



水を飲み干し、一息ついた。

とりあえず何か食べないとな……。
あ、その前に顔洗わないと。学校には早めに連絡するか。