食堂を出た後、そのまま保健室へ向かった。
「失礼しまーす。暖取らせてくださーい」
「あれ? また来たの?」
「今日も寒いので避難しに来ました」
教室が冷えている日の昼休みは、いつもここで毛布にくるまって体を温めている。
先生から毛布を受け取ってソファーに向かうと、同じように毛布にくるまっている生徒が1人。
「……水沢くん?」
「あっ、冬川くん」
顔を覗きこむと、水沢くんが頭まで毛布を被って丸まっていた。
「そっちも避難しに来たの?」
「うん。今日雨で冷えてるし」
隣に座って、たわいもない話をする。
水沢くんも冷えに弱く、よくお腹を壊すらしい。
本当に小動物みたいに繊細なんだな。
「……っくし!」
「大丈夫? もしかして風邪?」
「……いや、くしゃみが出るだけだよ」
また出た。
さっきラーメン食べて温まったはずなのにもう寒い。
「一応熱測ってみたら?」
「今朝測ってきたから大丈夫。どうせ35度しかないし」
「えっ、低くない? 俺でも36度はあるよ?」
確かに一般的に見たら低い部類に入るけど、冬場は35度の日はザラにあるから、俺にとっては普通のことだ。



