ライオン少女は宇宙系男子を落としたい

……なるほど。

趣味が変わってるというよりも、性別でものを決めつけない考え方なんだな。



休憩し、再び歩いているとお化け屋敷を見つけた。

これだ!
これなら自然にボディタッチできる!



「ねぇ! お化け屋敷行こうよ!」

「パス。1人で行ってきて」

「なんでよー! もしかして怖いの?」



腕をツンツンしながら顔を覗き込んだけれど。



「全部作り物だろ。楽しくないし、お金の無駄だから行かない」



はぁぁぁぁ⁉
確かに作り物だけどさ!

楽しくないって、それ、お化け屋敷作った人にも、ホラー映画作った人にも失礼じゃない⁉



「あんた幽霊とか怖くないの⁉」

「怖いよ。目に見えないから何してくるかわかんないし。本当にいるのかどうかも含めて怖いよ」



「正体不明だから」と、理由を並べた詩恩。
そのわりには淡々としている気がするけどなぁ。



「それに、人間って未知のものに恐怖を感じるんだって。明莉はどう?」

「……私も怖いです」



あの……本当に私と同い年ですか?
人生何周目? どうしてそんなに達観的なの?

あなた本当に人間ですか……⁉