ライオン少女は宇宙系男子を落としたい

「いいんじゃない? 買うなら先にどうぞ。俺もうちょっと見るから」

「……じゃあお先に」



楽しそうにアクセサリーを物色する詩恩をチラチラ見ながら、レジへ向かう。

さすが宇宙系男子。オシャレや好みも、普通の男子と比べて変わってるなぁ。


モール内を歩き回り、フードコートで休憩することに。



「明莉みたいにたくさん持ってはないけど、何個かはあるよ。休日もよくつけてる」

「そうなの⁉」



なんと詩恩、普段からヘアアクセをつけているらしい。

先程見ていたような、女物のアクセサリーも持っているんだそう。



「ど、どんな風に?」

「どうって。普通に。みんながつけているように」

「さっき買ったやつつけてみてよ!」

「えー、しょうがねぇなぁ」



なんて言いつつも、袋からヘアピンを取り出して前髪を留めた。


うっわぁ……似合う……。

中性的な顔立ちだからか、キラキラのピンをつけても全く違和感がない。



「なんでそんなに似合うの⁉ 男子なのに!」

「なんだよその言い方。男子はヘアピン似合わないって言ってるわけ?」

「そういうわけじゃないよ! ちょっと珍しいなって」

「そうか? 顔洗う時とか使いそうだけどな」