よっしゃ! と、心の中でガッツポーズ。
すると、不満そうな顔をする詩恩と目が合った。
まるで、「先輩と2人で食べたかったのにぃー」と、文句を言っているかのよう。
ふふん! 残念だったね!
そう言わんばかりに笑い返してあげた。
中庭に移動し、テーブル席に座ってカツサンドにかぶりついた。
拗ねた詩恩は、パンを置いた後、水を買いに。
なので今、先輩と2人きりなのだ!
先輩が食べているサンドイッチを見ると、チラッと鮮やかな色の具が見えた。
「それってフルーツサンドですか?」
「うん。そうだよ」
「美味しそうですね。甘い物好きなんですか?」
「うん。特にフルーツはほぼ毎日食べてる」
本当に甘党だったとは。
そのキリッとした見た目でフルーツが好きだなんて……。
「先輩、ギャップありますね」
「フフッ、よく言われる」
食べ方すごく綺麗だなぁ。
開けてソッコーかぶりついた私って……。
「北松さんもギャップあるよね」
「そうですか?」
「うん。可愛い系だけど、ガッツリ食べてるところとか」
ひゃー! さっきの見られてた⁉
うわぁぁ恥ずかしいぃぃ。
そんなに笑わないでくださいよぉ。