「……これって月の星座が水瓶座ってこと?」

「そうだよ! っていうか北松ちゃんは?」



天空図を凝視していたら、いつの間にか明莉の姿が消えていた。

やけに静かだなと思ったら。



「さぁ。教室に行ったんじゃね? 俺らも戻るぞ」

「そうだね。あ! そうだ!」



戻ろうした瞬間、突然立ち止まり声を上げた。

おい……また何か思いついたのか?



「クラスメイト達にも聞き回って、全12星座コンプリートしよう!」



そう高らかに宣言し、軽い足取りで教室へ。

そのひらめき能力をもっと別のことに使えばいいものを……。



教室に戻ると、早速健はクラスメイトに誕生日を聞きまくっていた。

コンプリートしたところで何か役に立つのだろうか。


そう思いつつも、もう1度調べて確認してみる。

……やっぱりさっきと同じだ。



「詩恩詩恩! これ見て!」



健が興奮気味でスマホを見せてきた。

見てみると、そこには明莉から送られてきた天空図が映っていた。



「詩恩と真逆だね~!」



……マジかよ。

月のマークが入っていたのは獅子座の場所。

まさか、本当にライオン女だったなんて。