お互いに謝り、冷たくなった理由を聞き出す。



「もしかしてさ、私が先輩に告白されたからツンツンしてたの?」

「……ん。少しだけ」



認めたーー‼
やっぱりそうだったんだーー‼



「勝手に機嫌悪くして悪かった。体育祭前に先輩に聞いたんだ。で、まだ返事もらってないって言ってたから……」

「あぁわかったわかった! つまり、私のことが心配だったんだよね? 前に話してたように、『まさか迷ってるのか⁉ もしオッケーしたら女子達から嫉妬されるかもしれないんだぞ⁉ 昔みたいにビクビクしたくないだろう⁉』って」

「うん」



あっさりした短い返事。

いやそこは、「俺、そこまで深刻な言い方してねーよ」ってツッコんでよ。



「水沢くんとは何話してたの?」

「今朝の話と女装コンテストの話。今年は出ないんだって」

「そうなんだぁ、残念」



彼の名前を出すと、ふと体育祭の騎馬戦を思い出したので尋ねてみる。



「あ、騎馬戦さ、気まずくならなかった? 目の前で水沢くんを応援しちゃったから、ちょっと気になってたの」



女装コンテストの話をするくらいだから、気まずくはなってないようだけど。

あの時どんな心境だったんだろう。