ライオン少女は宇宙系男子を落としたい

「その上司は減給処分されたよ」

「えっ、たったそれだけ⁉ クビにならなかったの⁉」



椅子から立ち上がって問い詰めた。

酷い。パパの大切な仲間なのに。
お給料減らされただけで終わるなんて!



「残念ながら……暴力は起こしてないからそこまで重くはならないんだよ」

「なにそれ……入院するくらい苦しんでたのに酷い! クソ上司め!」

「明莉!」



「汚い言葉はやめなさい」と母に叱られ、静かに着席。



「それで……?」

「それ以来、上司の暴言がなくなったって聞いた。退職した同期も少しずつ回復しているらしい」



「職場の雰囲気も少し良くなったんだって」と、父の顔が少し柔らかくなった。

まだ腹が立ってはいるけれど……パパが元気になったんならいっか。



「パパって仲間思いだったんだね」

「そりゃあ仲間が困ってたら助けるでしょ。何度も助けられたことがあるから恩を返しただけだよ」



サラッと答えた父はさらに話を続ける。



「だから明莉、友達はもちろん、周りにいる人達を大切にしなさい。人間は1人では生きていけない」

「わかってるよ」

「それと、できるだけ後悔しない選択をするんだぞ」

「もー! だからわかってるって!」



私の心を見抜いているわけではないけれど……後悔しない選択という言葉が深く心に突き刺さった。