ライオン少女は宇宙系男子を落としたい

母と目を合わせた父。大きく深呼吸をすると。



「実はな、数ヶ月前に、パパの会社でパワハラがあったんだ」

「パ、パワハラ……⁉」



話によると、数ヶ月前に父の仕事仲間が上司からのパワハラに遭い、退職してしまったそうだ。



「彼とは同期だったんだ。仕事熱心で人当たりも良くて信頼されててね。昔は一緒に遊んだり、旅行にも行くくらいの仲だった」



入社してしばらく経つと、彼は別の部署に移り、交流する機会も減っていったんだそう。



「部署が変わってからも連絡は取り合っていたんだけど……今年に入ってから突然連絡がつかなくなってね。それで彼のことを聞いたら、『体を壊して入院してる』って」



お見舞いに行くと、そこには変わり果てた彼の姿があり、かなり心を痛めてしまった。

その後、悲しみを紛らわすために、たくさんお酒を飲むようになったらしい。


元々、お酒を飲んだら泣くタイプだから、当時は私がいる前では少ししか飲まずに、夜中に自分の部屋で飲んで、静かに泣いてたんだって。



しかし……とうとう彼が退職してしまい、我慢の限界に達して私の前で泣き叫んでしまった。

ちょうど詩恩のお見舞いで帰りが遅くなった日だ。



「彼の退職をきっかけに、他にもその上司から被害を受けた人達が名乗り出てきて、それでみんなで協力して、証拠を集めて会社に報告したんだ」

「それでどうなったの……?」