ライオン少女は宇宙系男子を落としたい

「明莉! お疲れ様! 良かったよ!」

「千夏ぅ~! ありがとぉ~!」



応援席に戻り、無事に終えた安心感から千夏に抱きついた。

席に座り、黄色組の出番を待つ。


周りにいる黒瀬先輩ファンらしき人達がソワソワしている。

たとえ敵チームでも気になるよね。



「黄色組いくぞーー‼」
「「「オーーーー‼」」」



先輩の声が聞こえると、黄色組の人達が運動場へと走り出した。

彼らの演舞を固唾を飲んで見守る。


敵組だけど、かっこいいな。

体育館で練習してた時もかっこよかったけど、今日は一段と気合いが入っているからか輝いて見える。

きっと、ファンの人達も同じことを思っているであろう。



「バナナの色はーー‼」
「黄色ーー‼」
「動物注意の色はーー‼」
「黄色ーー‼」
「金運が上がりそうな色はーー‼」
「黄色ーー‼」



「なぜそれを選んだ」と、ツッコみたくなるような掛け合いに、応援席にいる生徒達が失笑し始めた。

ちなみに、バナナはフルーツ好きの黒瀬先輩の提案。

ここだけの話、パイナップルとレモンも候補に入っていたらしい。