「素直じゃないなぁ。本当は応援してるくせに~!」



肩をバシッと叩く。

あああーー! またやらかしたぁーー!



「ご、ごめん!」

「いいよ、別に痛くないし」



あ、そっち? 叩いたほうの?
私の言ったことは気にしてない?

無表情だから怒ってるのかと思った。



「それよりさ、俺が抱きつかれてるの見て何も思わなかったの?」

「へ?」

「初恋相手のこと、今も好きなんでしょ? やきもち妬かなかったのかなって」

「っ、別に……いきなり現れたからビックリしたけど、身内だから特に何とも……」

「ふーん」



自分から聞いたくせに反応薄っ!

俺のことじゃなくて、初恋相手って言うところがまた意地が悪いな……。



「おーいしおーん! 北松ちゃーん!」

「そろそろ行くよー!」



あれこれ考えていたら時間が来たのか、星くんと千夏が私達を呼んできた。



「はーい! 今行くー!」

「……ごめん。弁当箱の存在忘れてた」

「いいよいいよ! ロッカーに入れとけばいいし!」



弁当箱と水筒を持って2人の元へ向かった。