ライオン少女は宇宙系男子を落としたい

プンプン腹を立てている明莉。

あー……また意地悪な言い方しちゃった。
これじゃ一向に呪いが解けねぇな。


溜め息をついて運動場を出ようとした瞬間。



「しおーん! お疲れ様ー♡」



名前を呼ばれたと同時に、後ろからガバッと誰かに抱きつかれた。

この声……ま、まさか。



彩葉(いろは)……⁉」

「久しぶりー♡ 元気だったー?」



バッチリアイメイクに上下黒色の服、甘い香水の匂いを漂わせている彼女。

うっ、匂い移ったかも……。
まだ午後の部もあるのに……。



「あの……こちらのお姉さんは……?」



服をパタパタして匂いを取っていると、明莉が恐る恐る尋ねてきた。



「あぁ、こいつは従姉の……」

「冬川彩葉でーす! よろしくね!」


「き、北松明莉です。よろしくお願いします……」



明莉の手を握ってデカデカと自己紹介し始めた彩葉。

彼女は3つ上の従姉。兄さんと同じく大学生だ。


さすがの明莉も、彩葉のテンションに気圧されている。



「なんでいるんだよ。仕事はどうした」

「今日は休みなの! 偶然詩恩の体育祭とかぶったから観に来ちゃった♡」



絶対嘘だ。
彩葉が体育祭の日程を知っているはずがない。

教えたのは家族だけ。

ということは……。