頭を抱えていると、先輩はまたまた反則級の笑顔で追い打ちをかけてきた。


えええ⁉ 告白するの⁉

やっぱりダメだ!
明日から平然と過ごすなんてできないよ……。



「……あ! 体育祭といったら、先輩も応援団やるって聞いたんですけど、本当ですか?」



プレッシャーを軽くするため、話を逸らして応援団の話題を出した。



「うん。にしても俺の情報駄々漏れだね。誰に聞いたの?」

「ク、クラスメイトです……」



ボソボソと答えると、再びケラケラ笑い始めた。

またやらかしたぁぁ。
穴があったら今すぐ入りたいぃぃ。



「じ、実は私も応援団やるんです。チームは違いますけど……」

「そうなの⁉ めっちゃ楽しみ〜! じゃあ明日も会えるね!」



まるで女の子のように、キャハハとはしゃいでいる黒瀬先輩。

さっきまでは、かっこいいってドキドキしてたけど、今は不安しかない。


とにかく、明日から平然と過ごせるように、今聞いた話は頭の隅っこに。いや、奥に押し込んでおこう。