ライオン少女は宇宙系男子を落としたい

髪の毛を乾かしていると、兄が着替えを持って洗面所に入ってきた。

口をパクパクして何か言いたそうにしていたので、ドライヤーを一旦切って耳を傾ける。



「何?」

「みんな屋上にいるから。あと、明日は午後からバイトだからよろしく」

「はーい。了解」



全員送って、また帰ってきてバイトに行くんなら、遅くても朝の10時にはここを出ないとバタバタしそう。


しかも今日はお泊まりだから、修学旅行の夜みたいに長話して夜更かしするかもしれない。

大変かもしれないけど、みんなには早起きしてもらうよう頼むか。


髪の毛を乾かして屋上に向かうと、みんなそれぞれ、望遠鏡や双眼鏡で星を眺めていた。



「あ、詩恩! これすごいね! クレーターまでハッキリ見えるよ!」

「ね! すごいよね! ありがとう冬川くん!」

「いえいえ。楽しんでもらえて良かったよ」



月を見てテンションが上がっている明莉と光野さん。

今はそっとしておこう。



「お~い! しお~ん!」



双眼鏡を片手に、手をブンブン振っている健の元に駆け寄る。



「あれって夏の大三角形だよな⁉」

「ん? うん」

「おおお……! あれが織姫と彦星か……!」