ライオン少女は宇宙系男子を落としたい

ずっと溜め込んでいた感情がどんどん溢れ出す。



「兄さんが部屋にいない時、電話で友達に話しているのが聞こえてきて……1人だけじゃない、うちに来た人みんなだった」



当時の情景が浮かんでくる。

次から次へと吐かれた愚痴は、隣の部屋にもハッキリ聞こえていた。


進展のスピードが遅いのは知っていたから、最初は気の毒に思えてスルーしていた。

だけど……徐々にそれが悪口に変わっていって。

耳を疑ったよ。家に来てまで言うのかって。


怒鳴り込んでやりたかったけど、さすがにそれはできなかったから、毎回聞こえる度に壁を叩いていた。

振り返れば、あの時兄さんに怒られてでも突入していれば、必要のない傷を負わせなくて済んだかもしれない。



「みんなして好き放題言って……。あいつらが好きだったのは、顔とお金と肩書きだったんだよ……!」

「詩恩‼」



兄の声でハッと我に返る。

何やってんだ。
せっかくみんなで楽しんでいたのに、1人で勝手に取り乱して雰囲気悪くして……。



「あの……お風呂……」



声がしたほうに顔を向けると、明莉がビクビクした様子でドアの隙間から顔を覗かせていた。

その様子だと外にも聞こえてたみたいだな……。



「……ごめんなさい。先にみんなで観察始めといて」