和やかな笑いが起こり、これでやっと父さんが元に戻って、北軍からの強引な侵攻が止まるんだとホッと胸を撫で下ろした。
鬼王・黒井という、新たな波乱の予感を感じつつも、西軍にとっての当面の課題は南軍だけになったというわけだ。
鬼使いを北軍で見たということは、次は北軍ということだろうから。
「あ、そうだ。誰か夕蘭と友里を見てない? 楠本夕蘭っていう、西軍の篠田さんの子供なんだけど……」
「ゲッ! 篠田さんの子供かよ……俺、殺してないだろうな」
拓真が驚いた様子でそう呟くけれど、夕蘭はタケさんの娘だけあって、そう簡単には殺されないだろう。
「知らないねぇ。それで、友里ってのはどんなやつなのさ?」
大きな胸をブルンと揺らして首を傾げた吹雪さん。
「えっと……友里はその……鬼です。理由はわからないけど、俺の言うことを聞くみたいで、夕蘭を連れて逃げろって言ったら……そのまま行方不明になっちゃって」
こういう話はあまり父さんや灯の前ではしたくない。
鬼になってもなぜか俺の言うことを聞いてくれる友里。
だけど姉さんは、そんな鬼になることも、人間でいることも出来ずに死んでしまったのだから。
鬼王・黒井という、新たな波乱の予感を感じつつも、西軍にとっての当面の課題は南軍だけになったというわけだ。
鬼使いを北軍で見たということは、次は北軍ということだろうから。
「あ、そうだ。誰か夕蘭と友里を見てない? 楠本夕蘭っていう、西軍の篠田さんの子供なんだけど……」
「ゲッ! 篠田さんの子供かよ……俺、殺してないだろうな」
拓真が驚いた様子でそう呟くけれど、夕蘭はタケさんの娘だけあって、そう簡単には殺されないだろう。
「知らないねぇ。それで、友里ってのはどんなやつなのさ?」
大きな胸をブルンと揺らして首を傾げた吹雪さん。
「えっと……友里はその……鬼です。理由はわからないけど、俺の言うことを聞くみたいで、夕蘭を連れて逃げろって言ったら……そのまま行方不明になっちゃって」
こういう話はあまり父さんや灯の前ではしたくない。
鬼になってもなぜか俺の言うことを聞いてくれる友里。
だけど姉さんは、そんな鬼になることも、人間でいることも出来ずに死んでしまったのだから。



