東京ルミナスピラー

「それにしてもおじさん、俺達でも関係なく殺そうとするなんて、どうなってたんだよ。おかしかったぜ? 本当にさ」


ホテルまで歩きながら、正気に戻った父さんに宗司が尋ねる。


「いやぁ……面目ない。それが、なんというか、おかしな話なんだけどさ。光が死んで……悲しみと憎しみに包まれたと思ったら、黒い物が心を支配してさ。気付いたら、勝手に動く自分を、自分の中から見てたって感じなんだよね」


なんだか抽象的過ぎてよくわからないけど、自分の意思でそうなっていたというわけではないということかな?


「名鳥さんの暴走から、北軍はおかしくなってしまったんだ。我こそ次の北軍の指導者だと名乗りを上げるやつらが出てきて、今、北軍は混乱状態だ」


舞桜の言うように、大和田みたいなやつが他にもいるんだろうな。


今までは父さん一強の時代だったのに、次々と派閥が出来始めたってわけだ。


「まあ良いじゃない。どの道俺は、指導者なんてガラじゃないよ。自分の子供に甘い、馬鹿な親バカだからね。それに、切磋琢磨するってのは良いもんだ」


「そうですか……あ! 拓真を呼び付けたのを忘れてた。まあいいか」


切磋琢磨という言葉で思い出したのか、舞桜がハッとした表情を浮かべたけど、すぐに元の顔に戻った。