東京ルミナスピラー

急に動きを止め、俺と胸を付き合わせるような形で止まった父さん。


「あ……あ……灯……」


「そうだよ父さん。父さんも言ってただろ? 俺が灯をもらうから、今度は本当の親子になれるね」


奇跡。


心を完全に閉ざしていた父さんが、俺の言葉に反応してくれた。


広げた両手をそっと父さんの身体に回して抱き締める。


「名鳥さんの身体から……負のオーラが消えていく。やはり、親子には勝てないのか」


舞桜の言うように、父さんを包んでいたどす黒いオーラが小さくなっているような気がする。


「親子……ねえ。こんな綺麗な親子ばかりじゃないだろうに」


寂しそうにそう呟いた宗司。


そんな中で、父さんが俺の服を掴んで、強く抱き締めてくれた。


「そうか……そうか葵。良かった。本当に良かった。ありがとう。こんな俺を……父さんって呼んでくれてありがとう」


「まだ、結婚できる歳じゃないけどね。でも、約束したんだ。すぐ近くのホテルに灯がいるから、一緒に行こう」


「ああ。俺は……一体何をしてたんだろうな。子供に心配かけさせてさ。こんな父親失格の馬鹿野郎なのに、子供に助けられた。本当に大馬鹿野郎だ」


俺の肩に顔を埋めて、泣きじゃくる父さんを、ただ抱き締めていた。