東京ヴァルハラ異聞録

「悟!?結城もか!!加勢してくれるのか。皆!俺達も根性見せるぞ!!」


俺達を見て、橋本さんが声を上げる。


だが、それだけで形勢が変わるというものではない。


元より、ルークに相手にされていないのだから。


何とか太ももまで駆け上がったけれど、そろそろ厳しくなってきた。


今度は左足を前に出そうと、右足の角度がきつくなっていたから。


そしてそれは、俺だけではないようで。


ジャンプが得意な悟さんでさえ、腰から上へはなかなか飛び上がれないようだった。


このままでは……地面に落とされる。


そう考えた俺は、日本刀を鞘に納めて口を開いた。


「悟さん!俺が悟さんを上に上げます!!こっちに飛んでください!!」


これでわかってくれたのか、悟さんは俺を一瞥するとルークの腰を蹴り、俺の方に向かって飛んだのだ。


それに合わせて……ルークの太ももを蹴った俺は、悟さんに向かって飛ぶ。


柄と鞘を握り、悟さんの足の裏に鞘を付けて……一気に振り上げた。


弾かれるように悟さんが飛び上がり、ルークの頭上まで移動した。


「ナイス!昴!もらったぜ!」


槍を下に構え、悟さんはルークの頭部目掛けて落下を始めた。