【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます



さっきとは打って変わって優しい瞳。

ただそれだけで、心臓はドキドキと音をたてる。


「素直に言えばいいのに」


「……っ、」


「一緒に入りたいって」


私の考えていることなんて、律くんにはなんだってお見通しなんだ。


「……律くんは、走ってる子が好きなの? 私、陸上部じゃないよ?」


「……そういう意味じゃないんだけど」


「え、どうしよう。私、今からでも陸上部入ろうかな……」


「俺の言ったこと聞こえてる?」


「もちろんだよ! 今度から天気予報はちゃんと確認するからね!」


「……」


今日は芸能人の不倫報道でお母さんにテレビを占領されちゃったけど、律くんと同じ傘に入れるなんて夢みたい。