「それにしても、矢坂くんってすごいね!」 「え、どういう意味で?」 なぜか玲来ちゃんが今まで見たことないような苦笑いを浮かべる。 「だってもう結婚のことまで考えてるんだよ!? それって、愛だよね!」 「……ああ、なんだ。そっちのことか」 「そっちって……逆にどんな意味だと思ったの、玲来ちゃん?」 「……」 「……?」 「あ。雨降りそうね」 「なっ!? 誤魔化した!?」 窓にふいっと顔を向けた玲来ちゃんの前に、私はすかさず回り込んだ。