「うむ。それでいい」
どこか満足したような顔で会長様が言った。
すると、
「これで満足?」
……と、律くんは気だるげに言葉を返した。
男子は唖然していて、女子は「過去一の眼福……」と手を合わせている。
「ああ。結んだ契約はこれで終わりだな?」
「当然だろ。ひとつって契約だから」
二人の会話にみんなはついていけない様子だった。
けれど、私はピンときた。
契約って……もしかしてあのバレンタインの人質のことで……!?
「な? 言っただろう西宮? 人質作戦も、役に立つものだ」
か、会長様って、ひょっとしたら意外と腹黒いんじゃない!?
あの律くんに約束を守らせるなんて……。



