【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます



「無責任な発言に聞こえてしまったなら謝る。申し訳ない。だが、やっぱりこのクラスみんなで劇をやってもらいたくなってね?」


一体、どうしろって言うの!?

あわあわと焦りだした私は、涼しげに微笑む会長様の視線を追いかける。


その先には、小さな扉があって。

そこは、演劇部の子達が更衣室として使っている狭い部屋で……。


「え……?」


ガチャッとドアが開いて、そこから出てきた人物に誰もが息を飲んだ。


「律……くん……?」


どうして、補欠の律くんが……!?


「羽川って、セリフは一言のみの通行人役じゃなかったか……?」


その通りだ。

だけど、制服姿は見慣れたもので、髪型だけは少しだけ大人びて見えるようにアレンジされている。


それは会長様が演じるはずのヒーローの姿で……。