その後、律くんは教室へ戻る、と一言残して体育館をあとにした。
本当ならば私も一緒に戻りたいのは山々だけど、まだ練習が残っていたから、台本を読んで何度もステージに立たなくてはいけない。
だがしかし、
「やだ……っ、別れたくないよ律くん!」
メンタルがかなり左右されてしまい……。
「カットおおお!! にーしーみーやーさん! 律くんなんてセリフはないの! これで三回目よ!」
「……ごめんなさい!集中します!」
またやってしまった。
演劇部の女子からドヤされながら、会長様とのラストシーンを繰り返すことになって。
すっかり陽が落ちた頃、寒い体育館での練習は終わった。



