「ぜんぜんダメじゃない?」
「うぅ……」
指摘されて肩を縮めた。
弱気になっている場合じゃないのに……。
「それじゃ困るんだよね」
「う、うん! だよね……っ、主役を任された以上、なんとかしてセリフも覚えなきゃ!」
みんなで成功させるんだもん。
色々あったからって、私が後ろ向きな気持ちになっていたらダメだ。
「違うよ」
不意に律くんが私の頬に指先で触れた。
誘われるように律くんの瞳に目を向ければ、
「芽衣の頭ん中俺でいっぱいじゃないと困る」
ドキッ……!!
律くん、なにを言い出すの……!?
「り……律くん、寝ぼけてるとかではないんだよね?」
ベットの上に手をついて、律くんの顔をまじまじと見る。



