【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます



淡々と話す東雲さんの声を聞きながら、律くんのことをよく知っているのだと思った。

胸がキュッと狭くなる。

すると、律くんの瞳が微かに私へと降ってきた。


「早く行きな? 買い物すんでしょ」


「そそ。たまにはウチに顔出してよ? ママのビーフシチュー好きでしょ?」


「気が向いたら」


「だよね? って言うと思ったし。じゃあね〜」


東雲さんは一度も私へ目を向けることなどなく、律くんに手を振ってその場を立ち去った。


私はまるで空気……!?

もうそんな感じだった。


律くんを見ても言葉を交わしてもキャーキャーしないし、ほかの女子とは全然違う。


余裕さえ感じさせる。

二人の関係は、もしかしたら……


「あれ、幼なじみ」


うっ……。