「じゃあ帰るね!」
受け取ってくれた律くんに背中を向けようとしたその瞬間、
「……へっぶしゅん!!」
「……」
豪快なくしゃみを炸裂させてしまった。
くしゃみはお父さん譲りなの……と言い訳したいくらい恥ずかしかった。
「す、すみません……帰りますから……」
最悪だ……。
もうやだ……。
こんな恥ずかしいとこまで見せちゃうなんて。
「早く帰ってって言いたいけど、ダメ」
「……え?」
すると、律くんは半分しか開けていなかったドアを全開にした。
「また鼻赤いし。いつまでどこでなに考えてたんだよ……」
私のことなんて律くんはこうやってお見通しだ。



