熱もあるのなら身体も重いだろうしわかる。
けど待ってよ。
今……うわって言ったよね律くん……。
私これでも彼女なんですけど!?
そんな心の声を口に出せるはずもない。
「風邪引いたって聞いて、それに一人だって
矢坂くんが」
「悪いけど帰って」
「……へ?」
「だいたいなんで来たわけ」
なんでって……。
いつもの数倍……いや10倍は増してるって言ってもおかしくないくらいの塩対応に、開いた口が塞がらない。
「……わかったよ。あの……これ、よかったら飲んでね!」
やっぱり迷惑だったんだ。
だから私は、コンビニの袋を押し付けて早く退散しようとした。
これ以上悪化させるわけにはいかないもん。