それは私がめんどくさいことを聞いてしまったからで……。
「俺がどれだけ我慢してるかわかってないだろ」
「……え。我慢……させることしちゃった!?」
もしかして、いつもこんな態度をとる私にいよいよ愛想が尽きたとか……。
「ぜんぜん足んない」
「足りないって、我慢が!?」
「……」
「バレンタインのこと聞いてただけで……そこまで嫌なことだったかな……」
これ以上、律くんの顔を見ていられなくて、視線を逸らしたその時。
トン……と、律くんが私の頭の横に手をついた。
電柱に背中を押し付けたまま、私は律くんを見上げる。



