「もちろん学校内では渡したりしませんので、ご安心を……」
「当然だ。ましてや恋人のプレゼントなどもってのほかだ」
「……で、ですよね」
「そんな生徒はいないと信じているが万が一、盗難や紛失なんてしたらどうするんだ。壊れ物なら落とす可能性もあるだろ」
くしゅっと、くしゃみをする会長様の横顔をただただ見つめていた。
ああ、そっか。
会長様は血も涙もない人なんかじゃない。
誤解されることはあるかもしれない。
凛々しくて、厳しくも見えるけれど。
意地悪で没収しているわけじゃなくて、そうやって生徒のことを考えてくれているからだったんだ。
「やっぱり優しい人ですね。会長様は」
私の声に、ホウキを持つ手を止めた。



