それなのに嬉しくて胸がたちまちすごい速さで高鳴っていく。
「今日は勝手にどっか行かないで?」
「……嬉しい」
ストレートに一緒にいたいとか言われたわけじゃないけど。
じーんと感極まりそうになったその時、私の頭にあることが浮かんできた。
「あっ! でも今日はごめんね律くん!」
「は。なんで拒否られてんの」
そうだった。
教室に入ったら話そうと思っていたから、まだ律くんには伝えていなかった。
「放課後、落ち葉清掃があるの! 」
「委員でもないのに芽衣がやんの?」
「うっ。いや、それには深い事情というか……」
そこは申し上げにくいかも……。
だって、前回律くんに言われたんだ。