「そんなことはない。人それぞれ悩みの大きさは違うからな。まぁ……俺でよければ話だけでも聞くぞ」


きっと生徒のことも真剣に考えてくれる会長様なりの気遣いなんだろうな。


「……実は」


私は今朝、玲来ちゃん達に話したことを打ち明ける。


「……というわけで、彼のことを振り回さないようにするにはどうしたらいいのかなって」


「……」


「会長様?」


「ああ、すまない……今までに前例のない相談だったものだから」


苦い顔をした会長様を見上げた。


「そうですよね……こんなことで悩んでるのは、私くらいですよね」


それでも、答えは見つからないまま。