「そ、そんなわけないじゃないの! ネガティブになりすぎよ!?」


「……だ、だな。疫病神ってよりも、西宮は羽川に取り憑いてる生霊……」


──ガツッ!!


机の下から何かを踏みつける音が響いた。


「そう思うことがあったっていうの?この前は律くんの家に行って楽しかったんじゃないの?」


涙目で「俺の右足……っ」と悶絶する矢坂くんを無視して、玲来ちゃんが問いかけてきた。


「……うん。楽しかったよ。すごい体力消費したけどさ」


「……っ、一体部屋で何して体力使ったのよ」


「ホラー映画観て、律くんに惨敗したの!」


「……あ、そっちの意味で体力消費したのね。安心したわ」