囁かれた言葉に、今度は私の心臓がドキッ!と飛び出しそうになった。
彼氏として律くんが挨拶……。
脳内ではイジけるお父さんと「ありがとうございますありがとうございます」と感極まる母の姿が浮かんできた。
どうしよう、顔が溶けそう…………。
「ねぇ、その顔やめて」
「ふぇ!?」
余程だらしない顔をしていたのか、ムニュッと頬を軽く掴まれた。
「えへへ……嬉しくて……」
すぐに引き締めなきゃって思ったのに、一度緩んだ顔はなかなか戻らなくて。
「はぁ」
溜め息を零す律くんの顔を見ても、やっぱり嬉しいって気持ちしか出てこない。
それそれは鼻の下もだらしなくもなるわけだ。
「その顔なんとかなんないの?」
律くんは、困ったような呆れたような顔をした。



