爆発する前に飛び込んだのは自分の教室で。


「玲来ちゃぁぁぁん!!」


「ゲッ!! なんか来た!」


矢坂くんとランチタイムをしている玲来ちゃんの目が飛び出しそうになっている。


「どうしよう玲来ちゃん!!」


「な、なにが!? てかわたしは相談窓口じゃないんだからね!? それに本日の営業は終了しておりますので明日に……」


「律くんの写真、私持ってないんだけど!」


「……は? 全然話が見えないんだけどなんの話よ!? 盗撮の相談!?」


私も律くんの写真をスマホに設定したい!って主張しようとしたら、


「お……っ、おい西宮! その件は伏せてくれって賄賂渡しただろ!?」


「あ、そっか! 矢坂くん、玲来ちゃんの写真の入手経路を教えて!お願い!」


スマホの画面に設定して一緒に過ごしていると語った矢坂くんに聞けば早い!


「ちょっ、マジで勘弁しろって……! 俺の場合は独自の方法っつぅか……」


ぎゃーぎゃー言い合う私と矢坂くんの背後で、


「……ふたりとも、取り調べ始めていい?」


玲来ちゃんの拳が震えていたのは言うまでもない。