翌日の昼休み。



「失礼します……」

「はい、いらっしゃい」



そわそわした様子で保健室にやって来たのは、2年生の綿原菫さん。

確か青石さんの友達だったっけ。



「どうしたの?」

「相談したいことがあって来ました……」



不安な顔をしている彼女。

一体何があったんだ。

椅子に座らせ、話を聞き出す。



「相談って?」

「……夏休みに友達と遊びに行くんですけど、どんな服を着て行ったらいいでしょうか……」



服装かぁ。
女友達なら俺に相談しなくてもいいと思うから……。



「その友達は男の子?」

「あっ……はい。その……2人で……」



2人……!



「ってことはデート?」

「デ……デート……」



デートという単語に頬を少し赤く染めた綿原さん。



「綿原さんはその友達のことが好きなの?」

「そっ! それは……!」



あ、また赤くなった。

その反応だと、多分好きなんだな。