「あぁ、それとサボりの神風にプリント渡しといてくれるか?」


「え……」



せっかく関わることがすくなくなっていたのに。


嫌ですと答えたかったものの、学級委員長として頼まれてしまったからには断ることなんてできない。



「わかりました」



渋々先生から神風くんの分のプリントを受け取る。


隣の席だし戻って来た時に渡せばいい、そう呑気なことを考えていた。


それなのに。



──なんで神風くんは戻って来ないの?



もう帰りのホームルームの時間だ。


いつもこの時間には戻って来ていたはずなのに。


これじゃ神風くんにプリントを渡せない。


しかも明日までの宿題だっていうのに。


何がなんでも渡さないとわたしが悪者になってしまう。


一体どこで何をしてるのよ。