まだ出来たてほやほやで、湯気が立ちのぼるデミグラスハンバーグ。
ローテーブルの前に並んで座って手を合わせた。
「いただきます」
唯斗くんは毎回わたしの料理を美味しいと食べてくれるけれど、初めて振る舞う料理を出すのは緊張する。
フォークとナイフを器用に使って、ハンバーグを口に運ぶ唯斗くんのことをまじまじと見てしまった。
「何?」
「ううん、なんでもないよ! 食べて食べて!」
そのせいで視線が気になってしまったようで、ハンバーグを食べようとする手を止めてしまった。
「食べたいの? はい、口開けて」
「え、いやっ、そうじゃなくて…!」
ただ感想が気になっていただけなのに。
唯斗くんはわたしが早く食べたくて待っていたのだと勘違いしたらしい。
自分で食べようとしていたはずのフォークに刺さった一口サイズのハンバーグを、わたしの方へと向けてくる。



