わたしのファーストキス。
ファーストキスはどんな味?
そんな質問をよく雑誌で目にしたことがあるけれど、こんなに心臓がとび出そうなくらいドキドキしている時にどんな味なんて考えられない。
強いて言えば、とても甘くて……幸せな味。
「……嫌?」
びっくりして固まったままのわたしに、唯斗くんは小さく呟く。
全然、嫌なんかじゃない。
フルフルとわたしは首を横に振る。
嫌どころか、まだ足りないと唯斗くんを求めてしまうわたしがいる。
「もう1回……してっ?」
「……っ」
唯斗くんの頬を赤らめた顔をちゃんと見るのは、初めてかもしれない。
ドキドキしているのはわたしだけじゃない。
唯斗くんも一緒。
「澪、あんまり俺を煽らないでくれる? ……止まらなくなる」
口に手を当てて、わたしから視線を逸らす唯斗くん。
いつも余裕そうな唯斗くんなのに、今は全然なさそうに見える。



