唯斗くん、どうしちゃったの?


この休み中におかしくなっちゃったとか……



「ねぇ、何考えてんの? また変なこと考えてるでしょ」


「ううんっ、何も」


「ほら、行くよ」


「あっ、ちょっ……!」



唯斗くんと繋がれた右手。


唯斗くんの手は大きくて、わたしの手なんか簡単に包み込まれてしまう。



わたし、手汗かいてないかな?

この変なドキドキが伝わってしまっていないたまろうか。



頭の中が緊張とドキドキでぐちゃぐちゃになる。


これまで散々唯斗くんに振り回されてきたけれど、気持ちが通じあった今でもまた心を乱された。


わたしがこんな自分でも知らないような自分になってしまうのは、全部唯斗くんのせい。