「玲、よーくわかったろ?」

玲、は玲哉の愛称。

そして三歳の息子の反応は……

「そのあたりはしってるからだいじょうぶ」

積み木から目を離しすらしなかった。

「あ、そう……」

息子に黙らさせれる父。

毒舌魔王と言われていた尚も、息子には敵わないらしい。

まあ、玲は胎内記憶どころか、前世の記憶? まであるからなあ。

調べてみたらそういうの、そう珍しいことでもなく成長するにつれ忘れていく例が多いみたいなんだけど……。

「総真、由羽が眠そうだから、一緒にお昼寝する? 羽咲はおばさんたちが見てるから」

羽咲が生まれてから、玲のときに使っていたベビーベッドがまた活躍している。

咲雪夫婦との交流も多いから、和室に待機中。

そこへ連れて行こうと羽咲を抱き上げたら――

「れいなさん! うーはぼくがみてるからだいじょぶ!」

……うん、将来が心配。

羽咲を奪い返された。