想は純粋だ。赤子と同じなんだ。 だからこそ……黒々としたものに呑まれるときはあっという間だろう。 美結の心配もわかる。黒々の先は、あまり関わらない方がいい世界に直結しているだろうから……。 想が堕ちるときは、簡単なんだろう……。 「美結、お前らの保護者の俺が保証する。想を簡単に俺らんとこ以外にやらねえよ。あいつはずっと、ここにいる」 ――ずっと。ずっとだ。想は美結の隣にいる。 ……お前らに見つけられてしまった身として、約束するよ。